ベネズエラの国民は何年にもわたり、独裁者ニコラス・マドゥロ氏の残虐性を世界に知らしめようとしてきた。マドゥロ氏本人が自らそれを証明しようとする状況は予想だにしなかっただろう。マドゥロ氏は4日、軍を動員して自国民への国際人道支援を阻止すると宣言した。国営テレビで、「われわれは物乞いではない。あなた方はベネズエラを侮辱したいのだ。国民に恥はかかせない」と述べた。だがマドゥロ氏は国民を困窮させるだろう。20年にわたり社会主義が続くベネズエラでは、食料や医薬品、飲料水からガソリン、電気、せっけんやトイレットペーパーまで、あらゆるものが極度に不足している。犯罪や栄養失調、治療可能なはずの疾患がこの国を覆っている。かつて豊かだったこの国から300万人超が逃げ出した。さらに200万人が年内に脱出すると国連は予想している。
【社説】ベネズエラの独裁者、露呈した残虐性
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