FRBは大きくかじを切った。1月のFOMCで利上げを見送っただけではなく当面停止することを表明し、バランスシート縮小についても停止時期を検討していることを明らかにした。FRBの決定を受け、株価は上昇しているが、楽観し過ぎの面は否めない。(「週刊ダイヤモンド」編集部 竹田孝洋)
株式市場は楽観に傾き過ぎている。1月30日にFRB(米連邦準備制度理事会)が利上げ停止や、買い入れ資産の再投資減少によるバランスシート縮小停止の時期の検討を表明したことを受け、日米の株価は上昇した。
米ニューヨークダウは30日に、前日比434ドル90セント高となった。その後2月5日には、2万5411ドル52セントまで上昇し、約2ヵ月ぶりの高値を付けた。日経平均株価も31日から3連騰した。
昨年12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、若干の利上げは経済実勢に適合するとの声明を発表し、利上げを継続する姿勢を見せていた。