竹田孝洋
トランプ米大統領のイラン情勢を巡る発言に、株式市場は以前ほど大きく反応しなくなっている。だが、ホルムズ海峡の行方や原油高の長期化リスクが消えたわけではない。専門家5人に行ったアンケートから、イラン情勢の収束「短期」「中期」「長期」の3シナリオ別に、日経平均株価や企業業績、日米金融政策の分岐点を探った。

米国とイスラエルによるイラン攻撃を受け、為替市場では改めて「有事のドル買い」が進んだ。もっとも、ドル円は160円近辺で上値の重さも意識され、日本当局の介入警戒が相場を抑えている。紛争が短期で収束するのか、長期化するのか。そしてドル円やユーロ円はどう動くのか。ダイヤモンド編集部は為替のエキスパート6人に緊急アンケートを実施した。

円安や原油高が進むと、日本は海外からモノを買うために、これまで以上の対価を支払わなければならなくなります。一方で、輸出で得られる収入が同じように増えなければ、国内で使える所得は圧迫されます。こうした変化を捉えるのが「交易条件」です。連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードは交易条件。われわれの生活の豊かさの尺度としての意味、その長期的な変化の背景を読み解きます。

トランプ米大統領の4月1日の演説は、停戦への期待を高めるどころか、市場にむしろ失望を与えた。ホルムズ海峡の封鎖解除が見通せない中、株価も原油も神経質な動きを続けている。ダイヤモンド編集部は、日本株の識者5人に緊急アンケートを実施し、イラン情勢収束のメインシナリオや2026年の日経平均株価の見通し、注目業種を聞いた。

2026年春闘の第1回集計では、平均賃上げ率が5.26%と3年連続で5%を超えました。にもかかわらず、家計の実感はなお乏しいままです。連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードは実質賃金。なぜ賃金が上がっても生活は豊かにならないのか。その実感を表すのが物価動向を加味した「実質賃金」です。名目賃金との違いや長期低迷の背景を踏まえ、日本経済の構造問題を読み解きます。

中東情勢の緊迫で乱高下する原油価格。連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードはWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)。原油価格動向を伝える際に頻繁に登場します。WTIは、なぜ世界の原油相場の代表的指標と見なされているのでしょうか。WTIの意味や特徴、指標化した歴史、2020年のマイナス価格の背景まで分かりやすく解説します。

ニデックの第三者委員会調査報告書をきっかけに、注目を集めているのが「減損」です。連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードは減損。これは企業が持つ工場やのれんなどの資産価値を、将来の収益見通しに合わせて引き下げる会計処理を指します。基本的な考え方から、典型的なパターン、国際会計基準と日本基準・米国基準の違いまでを分かりやすく解説します。

高市政権が設置する国民会議で消費税減税が議論される中、あらためて問われるのが、消費税とはどのような税なのかという基本です。連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードは「消費税」。仕入税額控除によって税が累積しない仕組み、1989年の導入までの紆余曲折、その後の税率引き上げの経緯、そして社会保障財源としての位置付けまで、制度の全体像を整理します。

円相場を語る際、日本ではドル円のレートばかりに注目しがちです。ですが、円の強弱を正確に捉えるには、ユーロ円やポンド円などのドル以外との為替相場、「クロス円」のレートを見る視点が欠かせません。実際、足元ではドル円が横ばい圏でも、クロス円では歴史的な円安水準が目立っています。連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードは「クロス円」。長期推移も踏まえ、円の立ち位置を読み解きます。

ROE(自己資本利益率)は、株主が拠出した資本を企業がどれだけ効率よく増やしたかを示す重要指標です。日本企業のROEは、バブル期の資本調達拡大、崩壊後の長期低迷を経て、ガバナンス改革や投資家との対話を背景に改善してきました。連載『ビジネスパーソンに必須!経済&ビジネスの最重要キーワード』の今回のキーワードは「ROE」。ROEの基本から歴史的推移、改善策の要点を整理します。

日本銀行はインフレ目標を2%としている。生鮮食品を除く総合消費者物価の上昇率は2025年12月時点までで45カ月連続2%以上で推移している。家計からは物価高に対する悲鳴も上がっている。しかし、日銀は「基調的な物価上昇率は2%に届いていない」との立場を崩さない。なぜ“物価高の実感”と“金融政策の判断”は食い違うのか。食料、食料・エネルギーを除いた物価、サービス価格を取り上げ、物価高とインフレ目標の矛盾の正体を追う。

チームみらいを除く主要政党が消費税減税を掲げる一方、財源の実現性は見えにくい。食料品の税率ゼロで約5兆円、一律5%で約15兆円、廃止なら約30兆円が必要だ。租税特別措置の廃止、外為会計の剰余金、政府資産ファンド、日銀ETF益、軍事費削減・増税などが挙がるが、制度目的や既存の国庫納付、通貨防衛の制約などから財源としての当てにするのは難しい。結果として赤字国債依存と金利上昇リスクが浮上する。

与野党が総選挙の公約で「消費税減税」を競い、食料品ゼロ%から一律5%、廃止まで案が乱立する。だが、減税は家計の負担を軽くしても、GDP(国内総生産)押し上げ効果は限定的で、高所得層にも恩恵が及ぶ。さらに、同様に消費税減税を実施したドイツの例を見る限り、税率引き下げ分は全て価格転嫁されるわけではない。物価高対策としての「妙手」と言い難い。

衆院解散には憲法69条に基づく「不信任→解散」と、憲法7条を根拠に内閣が政治判断で行う解散がある。戦後の「69条解散」は4回に限られ、多くは7条解散だ。では4年の任期を満了した総選挙はあったのか。戦後の解散を振り返り、解説する。

トランプ関税に振り回されながらも2025年の日本経済は堅調さを保った。26年の景気、物価、日本銀行の金融政策はどうなるのか。26年の日本経済の見通しや高市政権の経済への影響、人口減少下での成長戦略など、専門家10人の予測を全公開する。

日本銀行が2025年12月に政策金利を0.75%へ引き上げ、長期金利の指標である10年国債利回りも2%台に乗せた。変動は短期金利、固定は長期金利に連動するだけに、住宅ローン利用者の不安は大きい。中立金利、期待インフレ率、自然利子率、そしてタームプレミアム(期間に伴う上乗せ金利)を手掛かりに、利上げの終着点と10年国債利回りの上限を検証する。

2025年の世界経済はトランプ関税に振り回され、先行きが危ぶまれた。しかし、終わってみればAI投資の急増で経済は拡大し、主要国の株価も最高値を更新した。だが、26年以降もこの好調が続くとは限らない。歴史的なショックは、好調な経済、相場の後に訪れることが少なくない。中空麻奈BNPパリバ証券グローバルマーケット統括本部副会長、武田洋子三菱総合研究所常務研究理事、大槻奈那ピクテ・ジャパンシニア・フェローの3人に、26年以降の世界経済のリスク要因を総点検してもらった。

高市政権の経済政策である「サナエノミクス」は、アベノミクスをどう改良し、経済成長と財政の持続可能性を両立させようとしているのか。経済財政諮問会議の民間議員で、前日本銀行副総裁の若田部昌澄氏に、アベノミクスの反省点や、高市政権の責任ある積極財政と成長戦略の要諦を聞いた。

トランプ政権下でFRBの独立性はどう揺らぎ、利下げ圧力と次期議長人事は市場に何をもたらすのか。AI投資バブルとプライベートクレジットへの懸念、膨張する財政赤字とインフレ懸念が重なる米国経済の行方をジョセフ・クラフトロールシャッハ・アドバイザリー代表取締役と小野亮みずほリサーチ&テクノロジーズ調査部プリンシパルが読み解く。

2026年の米国経済にトランプ関税はどう影響するのか。AIバブルの調整や雇用悪化で景気後退に向かうのか。ジョセフ・クラフトロールシャッハ・アドバイザリー代表取締役と小野亮みずほリサーチ&テクノロジーズ調査部プリンシパルが、賃金・雇用、トランプ減税とOBBBA、インフレとFRBの政策対応、連邦最高裁判所のIEEPA(国際緊急経済権限法)判決や対米投資の行方まで多角的に読み解く。
