経営者や政府・行政の変化は、M&Aの買い手や仲介業者にとっては千載一遇のビジネスチャンス。こぞって、承継マーケットへの参入を決めている。

 とりわけ、買い手企業の動きが活発化。「M&A実績が蓄積している買い手の下に、M&A情報が集まりやすくなっている」(内藤修・帝国データバンク情報部副課長)。そのため、特定の買い手企業に案件が集中しているという。

 また、もう一方のM&Aの立役者である仲介事業者も、それぞれのプレーヤーがけん制し合いながら、続々と市場参入している。

 国・都道府県の「事業引き継ぎ支援センター」では、「民間企業では商売にならない中小・零細規模の案件でも取り扱う」(中小機構関係者)としているが、民間の日本M&Aセンター幹部は、「政府・行政は民間企業には小粒の案件はできないと言っているが、それは大きな誤りだ」と反論する。

 実際には、双方共に企業規模の小さな案件が増えている。いずれにせよ、承継マーケットに関わるプレーヤーの思惑が入り乱れ、市場規模が急拡大していることだけは紛れもない事実だ。