アメリカ人や中国人とのビジネスに
顔筋ケアがオススメな理由

 キラリと輝く白い歯に、1センチ以上は上がっていると思われる口角――まさに、ジ・アメリカンスマイルは、日本のビジネスマンも見習うべきではある。しかしビジネスシーンで歯を出して笑顔を作るなどという習慣が皆無な日本のエリート男たちに、アメリカンスマイルをまねよう、というのは酷であると筆者は思う。日本ではその必要もないであろう。

 だがせめて、アメリカ人や中国人とのビジネス交渉の前には、口元の筋肉や目の筋肉を柔らかくして可動域を広げておいてほしいと思う。

 なぜなら、彼らとの交渉には、自分の喜怒哀楽をはっきりと視覚で相手に表現することが必要であり、なるべく早い段階で交渉を優位にもっていくためにも、顔からも負けないポージングをしてほしいからだ。スーパーポジティブを常に演出する必要は日本ではないだろうが、スーパーポジティブなメンタルを養うために顔筋を適度に鍛えることは有効である。

『男は顔が名刺』P131より「スーパーポジテイブな口角をつくる」ための口角ケア

 ただし、いきなり顔筋は鍛えないでほしい、と筆者は注意をうながしている。顔筋を鍛えるということは、日ごろの表情癖やかみ癖、かみしめ癖によって生じた顔のコリをより強固に硬くしていくことになるため、顔全体の筋肉が体の筋トレをしたかのように発達し、顔のエラが大きく張ったり、無表情の時にほうれい線がより深くなっていく。

 また、顔の左右差を整えずに顔を鍛えていくと、左右差があるまま筋肉が発達していく危険性もある。口がひん曲がったままできれいな笑顔ができるわけがない。そのため、顔筋を鍛えるトレーニングをする前に、顔筋ケアを行うことが何よりも大事なのだ。最近は、なんのメソッドでも顔筋トレーニングとメディアで紹介されているが、顔筋トレーニングは顔筋を鍛えることを意味し、顔筋ケアは顔筋を弛緩させることで柔軟性と可動域を広げることを意味する。この2つは似て非なるものと理解した上で、ビジネス上の表情コントロールには、顔筋ケアがより効率よく、かつ、簡単に続けられると覚えておいていただきたい(口角のコロのほぐし方は図を参照)。

 そして、時間に余裕のある朝、自分の顔をゆっくりと眺めてみたときに、「このまま老け顔になるのはまずい!」と、少しでも感じるときがあれば、その日がまさに顔筋ケア習慣の始まりである。

 最後に、エリート男たちの習慣の1つにコーヒーがあると聞いた。バンカーたちはよくコーヒーを飲みに行くという。2月のNYは極寒で、息をするだけで喉に響く寒さのようだ。こんな寒空の下、今日もエリート男たちはアツアツのコーヒーを飲みながら、負けない自分のストラテジー(戦術)を練っている。