なぜ戸建住宅火災は犠牲者が多いのか、最悪の事態をシミュレーション写真はイメージです Photo:PIXTA

火災の犠牲者のほとんどは戸建住宅での火災です。さらに消防士が犠牲になるのも戸建住宅火災です。逃げ遅れる人がいなければ消防士はリスクを負ってまで建物の中には進入しません。火災になってしまったらどうするか、脱出するためには何が必要か、救助に来てもらうまでの時間稼ぎをどうするかを徹底的に啓蒙・教育・装備・訓練しないとこのような悲劇を起こさないためにはどうすればいいのか。リスク対策.comの人気コラム熊谷仁氏の『防災オヤジーズくま隊長の「知らないとキケンな知識」』より紹介します。

 昨年暮れから今年に入り戸建住宅の火災が連日のように発生し多くの犠牲者が出ています。共同住宅での火災も見受けられ、けが人(煙による中毒)も出ています。

 1月22日には秋田県能代市で救助で建物に進入した消防士2人が殉職し、さらに30日には東京都八王子市でも消防士が1人が殉職しました。能代では逃げ遅れた2人は無事でしたが八王子では1人が犠牲となりました。

 殉職された3人の消防士はいずれも32歳、26歳、22歳と将来のある若者です。私の子どもと同じ年なので他人ごとではありません。心よりご冥福をお祈りいたします。