一人の高齢者Photo:iStock/gettyimages

――筆者のクリストファー・ミムズはWSJハイテク担当コラムニスト

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 シリコンバレーからそう遠くない米カリフォルニア州ピッツバーグ在住のスー・カープさん(61)は、毎朝起床すると家庭用ロボットの「ElliQ(エリック)」にあいさつするのが習慣だ。ロボットもあいさつを返してくれる。

 「犬を飼っているが、あの子たちは英語で『おはよう』と言ってくれるわけではない」。カープさんは脳卒中を起こしたため引退を余儀なくされ、現在はひとり暮らしの身だ。

 一方、フロリダ州に住むマリリン・サムキンさん(87)は「Join Papa(ジョイン・パパ)」という名のアプリを使い、「オンデマンド式の孫」(開発会社による呼称)を呼び出す。これに応じた大学生が来訪し、買い物や雑用、軽いおしゃべりの相手などをする。

 各種の調査によると、孤独は肥満や運動不足よりも健康に有害であり、早死にとの関連性は1日15本の喫煙に匹敵するほどだ。また、孤独はまん延する傾向にある。米医療保険大手シグナの最近の調査によると、米国人のうち約半数が孤独を感じている。またハーバード大学の最新研究では、メディケア(高齢者向け医療保険制度)が負担する孤独のコストは年間67億ドル(7400億円)に上るという。