【モスクワ】ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が中距離核戦力(INF)全廃条約の履行停止を正式に命じた。大統領府が4日、明らかにした。米ロの軍拡競争が再燃する恐れが強まっている。  ロシア政府は履行停止について、米国の条約違反を受けた決定だとしている。  米政府はロシアが核弾頭搭載可能な巡航ミサイル「9M729」の実験で条約に違反したと非難していたが、ロシア大統領府の声明はこれには反応していない。