米国の支援を受けるクルド人勢力主体の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」が、過激派「イスラム国(IS)」の戦闘員とみられる2000人以上を拘束していることが分かった。拘束者数は従来の推計値の倍以上の水準に膨らんでおり、トランプ米政権によるシリア駐留米軍の撤収を難しくしている。米国防当局者が明らかにした。IS戦闘員と見られる拘束者の本国送還は難航しており、推定の拘束者数がさらに増えたことで、ISの支配が終わった後も、シリア内に展開する米軍主導の連合軍を撤退させることが一段と困難になっている。米軍は昨秋、SDFが拘束する外国人戦闘員の数を800人程度と推定していた。米当局者によると、SDFがISの支配地を奪還したことで、拘束者数は過去2週間に数百人単位で増えた。