本当にスマホが原因の睡眠障害?
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本日、3月11日から「春の睡眠健康週間」(25日まで)。実は3月18日は、世界睡眠医学協会(World Association of Sleep Medicine、現World Sleep Society)が定めた「世界睡眠デー」だ。日本ではこの日と9月3日を「睡眠の日」とし、毎年、前後の1週間を「睡眠健康週間」として啓発活動を行っている。独自に年2回も啓発を行わなければいけないほど、日本人は睡眠不足に陥っているらしい。最近は、スマートフォンの普及による子どもの「スマホ睡眠障害」が話題になっているが、果たして……。(医学ライター 井手ゆきえ)

スマホで睡眠障害?
ブルーライトは覚醒作用が強い

「ほら!早く起きて!遅刻するでしょ!?また夜中までスマホをいじっていたんでしょう!学校に欠席の連絡をするのはお母さんなんだからね!」──多くの家庭でおなじみの朝の風景かもしれない。

 近年、あちこちで“スマホ睡眠障害”という名称を目にするようになった。スマートフォン(スマホ)やパソコン、ゲーム機の液晶画面が発する「ブルーライト(可視光線のなかでも波長が短い青色成分)」の光が体内時計や交感神経の活動を狂わせて覚醒度が上がり、結果的に寝つきが悪くなるほか、夜更かしをしたせいで起床できないというのだ。

 ただ、スマホのブルーライトが直接、睡眠障害を引き起こすのかは、明確な根拠が不足している。今のところは24時間街中にあふれる「光公害」や、塾通い、深夜のバイトといった生活時間の混乱など、数ある睡眠障害リスクの1つと考えるべきだろう。

 ちなみに、ブルーライトの覚醒作用を逆手にとって、起床直後にスマホをチェックするように習慣づけると、てきめんに目が覚める。眠気覚ましのコーヒーの代わりというわけ。真夜中に切り上げ時を失ったグループトークに付き合っているより、よほど健康的な使い方だ。