井手ゆきえ
高血圧の指摘は「活かしてナンボ」、二次検査をサボらず一度は受診を【滋賀医科大の調査より】
2025年7月「高血圧管理・治療ガイドライン2025」(日本高血圧学会編)が6年ぶりに改訂された。治療目標をシンプルにすることで、受診や治療をサボりがちな患者の意識を引き締める意図があるようだ。

ラーメンは週に1~2回、スープは半分まで…ラーメン王国「山形」県立米沢栄養大からの報告
世界に誇る日本食、ラーメン。手頃なものから、こだわりの高級品、ご当地ラーメンと多様性も魅力だ。その一方で、ラーメンの麺とスープは塩分が多く含まれており、食べ過ぎは健康を損ねる可能性が指摘されている。

「1日7000歩」で死亡率が低下、糖尿病や高血圧の人は+αを【10カ国16万人データ解析】
先月「1日7000歩で健康効果」という新聞記事が注目されていた。オーストラリアなどの研究者が日、英、米など10ヵ国で行われた同種の研究からおよそ16万人分のデータを集めて解析したもので、1日に7000歩以上歩く人は2000歩の人と比べ、全ての死亡原因による全死亡率が47%低下、心血管死率は47%、全がん死率も37%、それぞれ低下したというのだ。

便秘で「心血管疾患リスク」が上昇、心臓を守るにはお通じから
慢性便秘症は女性に多いが、加齢や身体活動量の低下、一部の薬剤の副作用が発症リスクとなるので、一定の年齢以上では男性も悩まされる。近年は便秘が心血管疾患の発症、進行リスクを高めることも知られるようになった。

孤独な女性ほどテレビ視聴時間が増え、座りっぱなしが健康リスクに…英国の研究より
近年、「孤独」が世界的な公衆衛生上のリスクとして注目されている。世界で初めて孤独担当大臣を置いた英国では中高年の孤独感と、同じく健康リスクとして知られている「座位時間(座りっぱなしの時間)」との相互関係に注目し、平日と週末のテレビ視聴時間と孤独感との関係を調査した。

妊婦さんには「少なくとも4人」困ったときに頼れる人が必要【東京都医学総合研究所の調査より】
初めての妊娠・出産を迎える妊婦の心身を守るには、少なくとも4人の頼れる味方が必要らしい。

老親の家のエアコン、「設定」を要確認!熱中症死の16.4%が“使いこなせずに”死亡
東京大学と東京都監察医務院の研究者が、東京23区で2013~23年に熱中症で死亡した約1450例を調べた結果、室内で死亡していた1295例のうち、16.4%にあたる213例が「エアコンを適切に使いこなせていなかったために死亡に至った」と推測されることがわかった。

大腸がん予防は「10代」から、50歳未満での発症に腸内細菌の関与が判明
日本人の大腸がん患者の5割に、大腸菌など一部の腸内細菌が分泌するコリバクチン毒素が関係する遺伝子変異が見つかった。研究者は「近年、日本でも増加している若年性大腸がんの重要な発症要因の可能性がある」と指摘している。

「献血」のメリットをおさらい!献血すること自体が血液がんの発症を抑える可能性も!?
献血者数が減っている。注射嫌いな人にとって献血のハードルは高いが、それでもメリットはある。

蚊が媒介する「ジカ熱」とは?妊婦はとくに注意、性行為で感染も
蚊は口に仕込んだ針をヒトの毛細血管に突き刺して血を吸う。その際、ヒトが痛みを感じないよう「麻酔成分」や血液が固まって吸血できなくなるのを防ぐ「抗凝固成分」を注入し続けている。それだけなら被害は「かゆみ」くらいで済むのだが、ついでに蚊の唾液中に潜む病原体もヒトの体内に送り込まれるのが厄介だ。

がん治療の際に忘れないでほしい「歯医者さんにかかること」の重要性
毎年6月4日から始まる1週間は「歯と口の健康週間」だ。子供向けの啓発と侮らず、成人こそ口腔の健康に注目してほしい。歯周病や歯周炎など「口の中の慢性的な炎症」が中高年以降に発症する心血管疾患のリスクの一つであるほか、お口と歯の健康が外科手術や抗がん剤治療に影響することもあるからだ。

帯状疱疹ワクチンが認知症予防に効果!?日本では2025年度から定期接種化【米スタンフォード大の研究より】
米スタンフォード大学の研究者らが、帯状疱疹(HZ)ワクチンによる認知症予防効果を相次いで報告している。

ChatGPTも不安に襲われる!?生成AIに人間用の認知評価テストを受けさせてみた
最近、ChatGPTのような生成AI、チャットボットの“メンタルヘルス”を扱う研究が増えてきた。

5月17日は「高血圧の日」、若年層は未病のうちの対策が吉
5月17日は「高血圧の日」だ。日本高血圧学会(JSH)と日本高血圧協会が共同で推進している疾患啓発活動で、各地でライトアップなどイベントが行われる。

「失われた30年」で、都道府県の健康格差も拡大した
バブル崩壊から続く「失われた30年」の間に地域の健康格差も広がった。世界保健機関(WHO)が主導する世界規模の健康調査「世界疾病負担研究」のデータと国内の人口動態統計などを使って、1990~2021年の日本人の健康状態の変遷を分析した結果は――。

肥満と肥満“症”の違いとは?状態によっては医療の手を借りる必要もある
40~60代の男性の3人に1人はBMIが25以上の肥満だ。肥満の背景には遺伝的要因のほか、昼夜逆転の激務やストレスなどで手間暇をかけた食事を摂る余裕がない環境など、個人の意思や裁量ではどうしようもない状況がある。

「高額療養費制度」を守るには?個人ができることとは
高額療養費制度の見直しを巡る混乱は記憶に新しい。世代を問わず生存権を脅かす事案だけに、しっかり関心を持ち続けたい。同時に一人ひとりが医療費の削減に寄与する方法も考えていこう。

地域移行へ向かう「部活動」と、将来の「認知症」との関係【順天堂大の調査より】
少子化や教員の負担軽減策で、部活動の地域移行――教師が無償で顧問を務める形式から、地域のスポーツクラブなどへ委託する実証事業が始まっている。

高齢ゲーマー増加中!社会的孤立を防ぐ効果も
2021年の社会生活基本調査(総務省)によると「趣味・娯楽」として「スマートフォン、家庭用ゲーム機などによるゲーム」を嗜む65歳以上の高齢者は10%超で、シニア~高齢ゲーマーが増えている。

緑内障では善玉コレステロールが「悪玉」になる?40万人の追跡調査より
HDL-コレステロール(HDL-C)は動脈硬化を予防する「善玉」と呼ばれるが、眼の健康に関してはそうとも言い切れないらしい。
