10日に起きたボーイング機墜落事故を受け、多くの投資家が同社株を手放した。だが過去の教訓によれば、航空機事故は悲劇的ではあるものの、機体の販売に及ぼす影響は驚くほど少ない。中国とインドネシアの当局は11日、国内航空会社にボーイングの小型旅客機「737MAX(マックス)8」の運航停止を命じた。エチオピア航空の同型機が前日に墜落し、乗客乗員157人全員が死亡したことを受けた措置だ。2016年に就航したばかりの737MAX8の墜落事故はここ半年で2度目。昨年10月のライオンエア墜落事故では189人が犠牲になった。ライオンエアの墜落では737MAXの自動フライト制御機能が調査の焦点となってきた。システムに障害が発生する可能性を巡りボーイングが一部の詳細を公表していなかったため、とりわけ厳しい視線が向けられた。設計上の欠陥が今回の事故の一因となったのかどうかは不明だが、仮にそうであれば米規制当局はボーイングへの締め付けを強める可能性が高い。