支出の減少&不動産売却ができないと
「厳しい老後」が待ち受けている

 ご相談の最後には、「いろいろ不確定要素が多いのですが、かといって暗闇の中を破滅に向かって進んでいるような気分になることもある」との記述があります。確かに非常に厳しい状況といえますが、ここで気づかれたのですから十分手だてはあります。

 まず、夫の仕事が続いているうちに家計の抜本的な改善と不動産の利益を確定し、借り入れを圧縮していくことが大切です。支出がかなり多いのですから、まずは3分の1程度にあたる無駄遣いの部分をなくすようにします。並行して不動産を売却し、借り入れの圧縮を行いましょう。仕事のある期間に、どれだけ借り入れを含めた不動産の圧縮ができるかが鍵になります。ハードルが高いかもしれませんが、自宅以外は売却してローンも完済できていれば先が見えてくるはずです。

 その時点で金融資産額がどの程度あるのかは定かではありませんが、2人のお子さんの教育費を差し引いた残りがリタイア後のお金となります。リタイア後のお金が見えてきたら、もう1段、あるいは2段支出を見直して生活をダウンサイジングさせるべきでしょう。これまで多額のお金を使われていい人生を過ごされてきたのですから、これからはダウンサイジングした生活を送られないと厳しい老後が待ち受けています。

 また、2年後にリタイアしてしまうと、65歳以降にもらえる公的年金額もあまり期待できないと考えられます。したがって2年後のリタイアは現実的ではなく、収入が大幅に減少しても2年後以降も働き続けるべきでしょう。今回は限られたデータから推測で回答をした部分もあることから、可能であれば、夫の仕事がなくなる時点でもう1度相談してもらいたいところです。

(ファイナンシャルプランナー 深野康彦)