「もうマンションを買ってもいいかな。でも損はしたくないし、ローンも怖い」。
そんなあなたが買うべきは、「60m²前後」×「駅徒歩7分以内」×「2001年以降完成」のマンションしかありません。

本連載の書き手は、「不動産ひと筋30年! 12000人と面談し、成約件数は6000件以上」という圧倒的なキャリアを持つ後藤一仁氏。不動産仲介会社の“現役”社長です。「不動産を通じて、1人でも多くの人に幸せになってほしい」という願いが込められた『マンションを買うなら60m²にしなさい』の著者でもあります。「損をしない、戦略的なマンション選び」を語ってもらいます。

マンションは「終の棲家」ではない! トラブルに巻き込まれたら?

マンションを買うのが「目的」ではない

 家は買うのが目的ではなく、買ってからいかに自分と家族が幸せになるかが大切です。

「一生住むのだから広い家がよい」と段差のある一戸建てなどを購入すると、高齢になって足腰を痛めたときなどに苦労します。

 また、2016年のアンケート調査(日本法規情報「法律問題意識調査レポート」)では、「近隣トラブルに遭ったことがある」という人は47%にも達しています。

 トラブルの中で最も多いのが、「音」の問題です。

 次いで、「違法駐車」「ペット」「ゴミの不法投棄」と続き、「理由はわからないが難癖をつける人がいる」というものまであります。

 私のもとに相談に来る人も「音のトラブル」で悩んでいる人が多いです。特に最近は、情報化やグローバル化とともに、「権利意識」が高まってきていて、自らの意見を主張する人が増えています。管理会社などを通さず、自ら直接相手に注意すると、時には逆恨みされて逆に攻撃され、事件や裁判に巻き込まれることもあります。

 また、相手が紳士的で、常識的な話が必ずしも通じるとは限りません。