「もうマンションを買ってもいいかな。でも損はしたくないし、ローンも怖い」。
そんなあなたが買うべきは、「60m²前後」×「駅徒歩7分以内」×「2001年以降完成」のマンションしかありません。

本連載の書き手は、「不動産ひと筋30年! 12000人と面談し、成約件数は6000件以上」という圧倒的なキャリアを持つ後藤一仁氏。不動産仲介会社の“現役”社長です。「不動産を通じて、1人でも多くの人に幸せになってほしい」という願いが込められた『マンションを買うなら60m²にしなさい』の著者でもあります。「損をしない、戦略的なマンション選び」を語ってもらいます。

マンション価格はオリンピック後に下がる?  ポイントは「建設会社」だ!

急落する可能性は低い! なぜか?

 「2020年のオリンピックが終了したら、マンション価格は下落するでしょうか?」とよく聞かれます。

 私は「急落する可能性は低い」と考えています。

 ポイントはマンションの建設会社です。オリンピックが終了したら、もうそれですべての工事が終了というわけではなく、既に仕事を数年先まで抱えているところも多くあります。

 建設作業員の人員不足による人件費の高止まりもおさまらないでしょう。また、建築費だけではなく土地価格も上昇しています(国土交通省発表の2018年公示地価では住宅・商業・工業の全用途(全国)で0.7%プラスと3年連続で上昇)。

 新築マンションの価格は土地価格、建築費、プロモーション費用、デベロッパーの利益などを積み上げた価格(積算価格)です。

 2020年の新築マンションは、「土地価格が高いときに仕入れ、建築費が高いときに建てられている」ので、オリンピックが終了したからといって、ただちに下がることは考えにくいのです。