Wishiの共同創業者クリア・オハラ氏Wishiの共同創業者クリア・オハラ氏は、ニューヨーク市の小売業界の女性たちは門戸を開いてくれたと話す Photo:Erin Lefevre/The Wall Street Journal

 シリコンバレーは長い間、ハイテク人材や出資金を獲得する中心的な場所となってきた。しかし、最近ニューヨーク市に移ったスタートアップ企業の創設者らは、成功するIT(情報技術)企業はシリコンバレーでなくても立ち上げられると話している。

 ニューヨーク市では有能な労働者や創業資金が確保できないのではとの懸念が後退しつつある。一部の創業者は、オフィス賃料の支援などの恩恵が得られることや金融・医療・小売りの各業界の顧客に近いことを移転の理由に挙げている。北カリフォルニアの「バブル」から逃れたかったと話す創業者もいる。そこではスターバックスで列を作る誰もが、次の「ユニコーン」(企業価値10億ドル以上の未上場企業)について思いを巡らせているような状態だ。

 ネットを介してファッションスタイリングを指南する「Wishi(ウィッシ)」を2016年にイスラエルとサンフランシスコで立ち上げたリア・キスレブ氏(34)とクリア・オハラ氏(29)は、カリフォルニアのオフィスを閉鎖する手続きの最中だ。シリコンバレーはWishiのアルゴリズムを完成させるには適した環境だったが、仕事を共にするファッション小売業者や顧客、スタイリストの大半はニューヨークにいるという。

 「私たちは毎週ニューヨークに飛んでいたため、向こうにいる方が単に理にかなっていた」とキスレブ氏は話す。