米アマゾン・ドット・コムがネット検索広告をグーグルから奪いつつある構図が鮮明になってきた。消費者の間では買いたい商品をアマゾンの通販サイトで直接探す動きが広がっている。関係筋によると、世界広告最大手の英WPPは昨年、顧客企業のために3億ドルの広告費をアマゾンの検索広告に投じた。このうち75%はグーグル向けの予算から流れてきたという。WPPは2017年、アマゾンの検索広告に1億〜1億5000万ドル程度を費やしていた。関係筋によると、WPPは昨年、世界全体でグーグルの検索広告に30億ドル以上を投じた。米広告大手オムニコム・グループは、昨年は顧客の検索広告予算のうち20〜30%がアマゾンに支出され、大半はグーグル向け予算からシフトしたと明らかにした。関係筋によると、オムニコムは米国の検索広告費として約12億ドルを投じた。