子ども部屋の掃除代、
1ヵ月の食事代を支払わせる

「働かざる者食うべからず」。日本には、いいことわざがありますね。

 家族は社会における、最小単位のチーム。みんなで協力して、家に貢献するのは当たり前。お金を稼いでくることができないのであれば、掃除や片づけなどの家庭内労働で貢献すべし。これが我が家の基本ルールでした。

「ねえ、たまには僕の部屋の掃除をしてよ」
「やってあげてもいいけど、お金払ってよね」

 これ、本当にあった親子の会話です。母の言い分としては、ビルの清掃スタッフがお給料をもらっているように、誰かが自分のスキルを提供すれば、そこには必ず費用が発生するのが当たり前。ボランティアでもない限り、タダでやってもらえることなんてないと思いなさい、というのです。

 お金を払うくらいなら、自分でやります。これが僕の選択でした。小学生になれば完璧ではないかもしれないけど掃除機はかけられますし、拭き掃除だってできます。特に日本の場合、学校で生徒が掃除をする習慣があるわけですから、できないはずがありません。

 もしかしたら我が家でも、僕の掃除が行き届かないところは母がこっそりきれいにしてくれていたのかもしれませんが、僕の掃除の仕方について注意されたことはなく、僕は僕なりのやり方で部屋の掃除をしていました。そのあたりが、母の上手なところだったと思います。

 また、我が家はさすがにそうではなかったのですが、ユダヤ人の同級生の中には1ヵ月の食事代を親に払っている友だちがいました。その子の家も、家の仕事をすれば対価としてお金をもらえるシステムを採用していて、そうやって稼いだお金から、母親がつくってくれた食事の代金を支払っていたそうです。