ただ、家計を詳しく見ていくと、至る所に無駄が見られます。

 例えば、育ち盛りの子がいるからお腹をすかせてはかわいそうだと、おやつやインスタント食品を買いだめしており、食費は10万円を超えています。

 また、通信費はLINEやTwitter、InstagramといったSNSくらいしか使っていないにもかかわらず、4人とも大手キャリアのスマートフォンのため、利用料は3万6000円にもなっています。

 さらに、周りの子供と同じようにしないとかわいそうだと塾に行かせ、その際にきちんとした格好で通わせたいと、洋服もはやりのものをその都度購入。その結果、毎月の収入は使い果たし、6万3000円も赤字に陥っている状況でした。

 赤字分は概ねボーナスから補てんしているとのこと。ただ、それでも足りず、年によっては貯蓄を切り崩すこともあり、全く増えない状況です。

家計を顧みず
なぜ投資に走るのか

 このような状況の斎藤さんが、家計相談にやって来ました。ところが、その目的に驚かされました。

 てっきり家計を改善させたいという相談かと思いきや、「今、税金が得になるといわれているiDeCo(個人型確定拠出年金)をやりたい」「それで少しでもお金を貯めたい」といった内容だったからです。

 しかし、赤字に陥っているような状況でiDeCoを始めてしまうと、赤字額がさらに拡大するため貯蓄を切り崩さざるを得ず、お金は一向に貯まらなくなってしまいます。