米大手上場企業による工場や設備、その他の資本財への支出の伸びは、第1四半期に多くの産業分野で減速した。経済成長の重要な原動力が弱まりつつあるとの投資家の懸念が高まっている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が金融情報サービスのカルクベンチのデータを基に分析したところ、S&P500種株価指数の構成銘柄のうち、5月8日までに四半期決算報告を提出した356社の第1四半期の設備投資額は前年同期比3%増となり、同じ会社の昨年同期の伸び率20%を下回った。複数の企業の幹部は、長引く米中貿易摩擦で米企業とその顧客が慎重になっており、設備投資の減速が2019年から20年にかけて経済成長を阻害する可能性が高まっていると指摘する。先月発表された政府統計によれば、第1四半期の非住宅設備投資――企業によるソフトウエア、研究開発、設備、構築物への投資――は年率換算で2.7%増となり、昨年第4四半期の5.4%増から減速した。