コンビニ店員Photo:PIXTA

『週刊ダイヤモンド』6月1日号の第1特集は「コンビニ地獄」です。なぜコンビニ運営企業の業績は好調なのに、現場で悲鳴が上がっているのでしょうか。データから解説します。

 「開いててよかった」のキャッチコピーで約40年前に誕生したコンビニエンスストア。その業界名の通り、「コンビニエント(convenient):便利な、使いやすい」店が社会に受け入れられ、今や全国5.5万店、11兆円市場へと成長した。

 その過程で業界は、単なる小売業の枠を超え、「社会インフラ」として地域に欠かせない存在になることを標榜。モノを買うだけではなく、コンビニは公共料金の支払いや住民票などの証明書の受け取り、災害時には防災拠点にもなってきた。銀行ATMが設置されると、日中に銀行支店に行けない多忙な人たちのニーズを一手に引き受けた。

 しかし、この便利さは加盟店オーナーと従業員、アルバイトたちの、毎日必ず店を開けるための涙ぐましい努力と長時間労働があったからだ。加盟店オーナーとは、コンビニ本部とフランチャイズ契約を結んだ事業者だ。

 そんな加盟店オーナーたちは、長年の長時間労働と本部からの厳しい締め付けに対する不満が溜まってきた。そしてついにその不満が、人手不足がトリガーとなり爆発。約40年間、業界の発展のために共に歩んできた本部と加盟店オーナーの間には、埋めきれない、深く、大きな溝が露呈してしまった。