副業をやる人間ほど本業の重要さを理解している

 協創力を伸ばすためには、「地域に飛び出す公務員」を支援することです。

「地域に飛び出すなんてまだ早い。本業をちゃんとできるようになってからにしなさい」という言葉をよく耳にしますが、この言葉は一見正論のように見えて、部下の成長を止める「悪魔のフレーズ」です。

 そんなことをいちいち言われなくても、地域に飛び出す活動をしている人は、「本業も今まで以上に頑張らないといけない」なんてことは当然分かっています。地域活動がやりたいという部下には、むしろどんどん副業をやらせたほうが本業でも伸びるはずです。

 理想的には、支援するだけでなく、上司自らが地域に飛び出す姿を部下に見せることです。地域活動をしたくても「やってもいいのかな?」と迷っている部下にとって、地域で活躍する上司の姿は最高の見本であり、安心材料。若手が地域に飛び出すための背中を温かく、力強く押してあげる上司になることが求められています。

 生駒市では、職員の地域に飛び出す活動や、それを支援する上司の部下育成の行動を、人事評価の項目に盛り込んでいます。そうすることで職員本人はもちろん、上司も組織も、地域に飛び出すことをプラスにとらえ、しっかり応援する意識と行動をとれるような仕組みを作っています。

 逆にいえば、職員に成長の機会を十分与えられない自治体は、キャリア形成の視点から見て魅力がなく、新しい時代において、働く場として選ばれなくなるでしょう。

(奈良県生駒市長 小紫雅史)