米中貿易協議の “決裂”を受けて、米国は10日、輸入中国製品2000億ドル分について、6月1日から、関税を10%から25%へ引き上げる制裁「第3弾」実施を発表。
さらに13日には計3805品目、総額3000億ドル分に、最大25%の関税をかける「第4弾」の発動を準備すると表明した。
第4弾の対象には、スマートフォンやパソコン、衣類、スポーツ用品など、生活必需品が多く含まれ、実施は6月下旬以降とされる。
通関統計では見えない米中戦争
部品の供給チェーンに波及
「第4弾」が実施されれば、中国からの全輸入品に制裁が広がることになるが、その影響は米中経済だけにはとどまらない。
他国から調達した部品などの中間財分を除き、自国で上乗せした付加価値分に着目した「付加価値貿易」の視点からは、米中貿易戦争がつきつけるもう一つの課題が浮き彫りだ。