米国とイランの当局者がつばぜり合いを繰り広げていた5月。米軍は2週間にわたり、ペルシャ湾を航行していたイランの商船2隻を尾行していた。  船舶の甲板上でイラン軍がロケット発射装置にミサイルを装てんしようとしている現場を目撃したとの情報を得ており、継続的な監視に当たっていた。  緊張が高まる中、イランの船舶2隻は最終的には港に戻り、米軍を警戒させる原因となったそのミサイルを降ろしたという。米当局者が明らかにした。  ペルシャ湾におけるこの米・イランの対峙(たいじ)は、その後のトランプ政権による一連の対応を促す引き金となり、武力衝突の可能性を巡る懸念を高める結果となった。