米航空宇宙・国防業界で過去最大級の合併は、過去2年にわたる業界再編の総仕上げとなりそうだ。合併・買収(M&A)が活発化していた背景には、国防予算が大きく伸びないとみられることに加え、宇宙システムや極超音速ミサイルなど、新たな優先課題への対応を迫られていることがある。  米航空・機械大手のユナイテッド・テクノロジーズ(UTC)と米防衛大手レイセオンは、合併により、航空宇宙・国防業界でボーイング、エアバスに次ぎ売上高で3位に踊り出る。3社に加え、ロッキード・マーチン、ノースロップ・グラマン 、ゼネラル・ダイナミクス、英BAEシステムズの米国部門が、国防業界を支配する見通しだ。