中国 株価ボードPhoto:iStock/gettyimages

――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 中国にはこういう作り話がある。ある男が「ここには300個の銀はありません」と書かれた看板の下に300個の銀を埋める。その男の隣人は銀を盗み、こうメモに残した。「隣人のワンは盗んでいません」

 中国北部の小規模銀行、包商銀行を先月、規制当局の管理下に置いたことについて、中国当局者は包商銀だけの問題で、小規模銀行全体の問題を示唆するものではないとの立場を断固として貫いている。明確なトラブルの兆候を目にしている市場は、当局の見方を信じていない。

 信用度の低い発行体の譲渡性預金証書(NCD)利回りは跳ね上がっている。NCDは一部の小規模銀行にとって、重要な資金調達手段だ。発行規模も大きく落ち込んでいる。市場は11日、落ち着きを取り戻したように見えるが、これも中国人民銀行(中央銀行)が不安視されている別の小規模銀行、錦州銀行を間接的に支援することに合意したからだ。

 具体的には、錦州銀行が発行した直近のNCDについて、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)と似た仕組みである「信用リスク軽減ワラント(CRMW)」の発行を認めた。錦州銀行がデフォルト(債務不履行)した際には、人民銀の支援を受ける国有の信用保証会社が支払いを行う。錦州銀行の2018年報告書を担当した監査会社が辞任して以降、市場は同行を警戒していた。