65歳以降の公的年金の受給額については記載がありませんが、Kさんの収入などから推測すると年金受給額は月10万~12万円(額面金額)程度と考えられます。仮に65歳以降の生活費が20万円とすれば、2160万円の金融資産は最短で15年(80歳)前後で底を尽く可能性が高いでしょう。だたし、65歳以降に生活費をもう一段階ダウンサイジングして、月15万円にすれば、金融資産は100歳程度まで持つと考えられます。

「100歳まで持つ」とはいいつつも、基本的な生活費だけのキャッシュフローで試算したにすぎません。旅行などのレジャー費用、家電製品等の買い替えなどのややまとまった一時的な費用は考慮していません。現在、駐車場を借りられていますが、車の買い替えに関しては65歳以前の試算でも考慮していませんので、もし買い替えなどがあればもっと早い段階で、老後資金不足に陥るはずです。

財産分与は気力体力を消耗
夫とは淡々とした話し合いを

 ここまでの試算は、Kさんが離婚に際して受け取る財産が共同名義のマンションの夫の保有分だけと仮定した場合のものです。保有する金融資産や厚生年金の分割部分は一切考慮していません。ただ、金融資産に関しては、Kさんと夫が結婚後に築いた金額を50対50で分けるのが基本です。そうなると、Kさんの金融資産の金額自体も試算と大きく変わる可能性があります。

 もちろん、離婚に際しての財産分与は双方の話し合いで最終的に決定されることから、必ず50対50になるわけではありません。いずれにしても離婚をされる際、財産分与を含めて話がこじれ、気力体力を消耗することになります。余計なことかもしれませんが、意地を張らず、淡々と話し合うことをおすすめします。

 仕事がきつく、なるべく早期リタイアされたい旨は行間からヒシヒシと感じられますが、その後、一切働かない完全リタイアは非現実的と思われてなりません。2つ目の試算のように、退職後、2年程度は休憩、その後アルバイトやパートに復帰するセミリタイアが現実的かと思われます。

 ただ、ストレスは大敵。我慢して体調を崩せば元も子もありません。現在、すでにまとまった金融資産を保有していますので、Kさん自身の体調を最優先に考えた上で、今後の仕事をどうするのか、検討してみてはいかがでしょうか。

(ファイナンシャルプランナー 深野康彦)