規制改革プロセスへの
無理解に基づくWG批判

 しかし、毎日新聞は原氏への攻撃を止めていません。翌6月12日から15日まで、連日1面トップで、今度は原氏が座長代理を務めるWGを攻撃対象にして、原氏の疑惑を追及しているのです。

 具体的には、2つの点を疑惑の材料として追及しています。1つ目は、WGの場で特区ビズ社がコンサルしている会社の規制改革要望に対して、原氏が助言しているのは問題だという点です。2つ目は、WGの開催状況はHP上で公開されているにもかかわらず、WGがその会社から提案内容を聞くヒアリングを行ったという事実を隠蔽した(非公開にした)のはおかしいという点です。

 しかし、まず第1点目については、政策立案の現実を理解していないか、またはあえてその現実を無視しているとしか思えません。

 たとえば、これが政府の補助金の申請・給付ならば、申請者である企業と申請の受け手である政府組織の関係は、いわば“受験生と試験官”の関係と同じであり、限りある予算に対する多数の申請の中から“合格者”を厳正に選ぶ必要があるため、“試験官”が特定の“受験生”に助言することは絶対にダメです。

 これに対して、規制改革の場合は、規制改革の要望者とその受け手(特区WG)の関係は、訴訟における“原告と弁護士”の関係に近いと言えます。

 というのは、規制改革のプロセスは基本的に、まず民間や地方が規制改革を要望し、それに対して、その規制を所管する省庁の側が、規制による既得権益に配慮しつつ規制改革を実行するかどうかを決めるからです。規制を所管する省庁は、自分が権限を持つ規制は緩和したがらないのが常なので、この構図の中でWG(及びそれが置かれる内閣府)は規制改革を推進する、つまり提案した民間や地方を応援する立場になります。

 したがって、規制改革を要望した企業がWGで規制を所管する省庁と向き合うことに際して、規制改革を推進するのが仕事の(原氏を含む)WGメンバーと内閣府が、規制改革を要望した側に助言するのは当たり前のことなのです。