最初は「落ち目のニューヨーク・タイムズ」だった。次に「フェイクニュース」、さらには「国民の敵」とエスカレートしてきた。ドナルド・トランプ米大統領のタイムズに対する非難は、より広範な米国メディアに対する集中砲火と平行して行われてきた。大統領の発言は、われわれの仕事をゆがめて伝えることから、われわれの品位を攻撃することへ、そして古くから扇動家が利用してきた表現でわれわれのジャーナリストを悪者扱いすることへ移ってきた。大統領は今、攻撃を一段と激化させ、死刑に値する重大犯罪に手を染めたとしてタイムズを非難している。トランプ氏は15日、タイムズが「事実上の国家反逆行為」を行ったとツイートした。これは、米国がロシアの送電網に電子的に侵入していると報じた記事に反応したものだ。トランプ氏の側近らはわれわれの取材に対し、国家安全保障上の懸念を引き起こす記事ではないと述べていた。
【寄稿】大統領のNYタイムズ批判が越えた一線=NYT発行人
「国家反逆行為」との非難は無責任で間違っている
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