米アップルは生産委託先に対し、一部製品の最終工程について中国国外への移転を検討するよう求めている。複数の関係者が明らかにした。貿易摩擦を背景に、アップルはサプライチェーン(供給網)の分散を図っている。関係者によれば、アップルは一部端末について、生産の3分の1程度まで中国国外に移転させることが可能か探っている。移転先候補には東南アジアなどが挙がっている。関係者らによれば、この件については何も決まっておらず、目先はスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の生産にも大きな影響はなさそうだ。iPhoneを量産するには人手に頼る必要があり、中国の豊富な労働力や幅広いサプライヤー網に支えられている。アップルは今秋もiPhone新機種を発売する見通し。複数の関係者によれば、iPhone受託生産最大手の台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業は、中国で新型iPhoneの生産を強化する準備を進めている。ホンハイは社内規定により、顧客企業や顧客製品についてのコメントを出さない、と述べた。
アップル、中国からの一部生産移転を検討
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