営業利益率が改善した理由は、売上高の構成比に隠れている。

 16年は本業のeコマース事業(オンライン店舗)の売上高が、全体の約3分の2を占めていた。ところが18年はその比率が約5割まで低下しているのだ(図2)。

 これは17年に米スーパー大手、ホールフーズ・マーケットを137億ドルで買収した影響が大きい。しかし、それ以上に見逃せないのが、収益性の高い事業の成長だ。

 その筆頭格が、企業向けのクラウドサービスを提供するアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)事業である。2年前と比べると売上高は倍増しており、立派な収益の柱へと育っている。

 クラウド市場でのAWSの世界シェアは3割を超え、堂々のトップ。右肩上がりの成長を続けており、18年の売上高は257億ドル。19年の売上高も308億ドルを見込む。その上、薄利多売の小売業と比べ、AWSは営業利益率20%を優に超える優良事業だ。

 19年第1四半期のAWSの営業利益は22.2億ドルで、アマゾン全体の営業利益の実に約半分を稼ぎ出している(図3)。

 またAWSの他にも、有料会員制サービス「アマゾンプライム」の会費を中心とするサブスクリプションサービス事業や、広告収入を含むその他事業が着実に売上高を伸ばしている。

 本業の小売業以外の高収益事業が伸びているからこそ、アマゾンは成長への莫大な投資と、収益性の改善を両立できるのだ。