中央銀行の独立性が、投資家の大喝采と共に死を迎えつつある。少なくとも今はそうだ。欧州連合(EU)人事は意表を突く展開となった。EU首脳は2日夜、マリオ・ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の後任にクリスティーヌ・ラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事を指名することで合意した。投資家とアナリストはこの人選を歓迎した。フランス人のラガルド氏は過去にドラギ氏を称賛していたことから、ユーロ圏の現在の景気減速に対し、大規模な刺激策の追加発動で対応するとみられている。ドイツ連銀(中銀)のイエンス・バイトマン総裁など他の後任候補はドラギ氏に懐疑的だった。