横浜銀行Photo by Yasuhisa Tajima

地方銀行最大手の横浜銀行と千葉銀行が業務提携することが、ダイヤモンド編集部の取材で分かった。これまで地銀の再編はあったものの、そのほとんどが“救済型”で、トップ行同士が手を結ぶのは極めて珍しい。しかも両行は、以前から“犬猿の仲”で知られており、手を結ぶことに地銀界からは驚きの声が上がっている。(ダイヤモンド編集部編集委員 田島靖久)

横浜銀と千葉銀が
業務提携の基本合意へ

 横浜銀行と千葉銀行の両行は、明日開かれる取締役会で業務提携を決議、基本合意書を締結することにしている。

 「千葉・横浜パートナーシップ」と名付けられた今回の業務提携は、法人部門において、M&Aや事業承継、ビジネスマッチングなどにおけるマッチングの他、シンジケートローンの組成、そして顧客の海外進出支援などで連携するとしている。

 また個人部門においては、相続関連業務やデータベース・マーケティングなどにおいて両行の機能を共同利用するなどとしている。

 両行は、今後、頭取会や営業部門、企画部門を中心とした協議会を設置して、積極的に交流を図って実績を積み、さらに幅広い連携について検討していくとしている。

 関係者によれば、今回の話は、横浜銀行側から持ち掛け、トップ会談で決定したもよう。少子高齢化やマイナス金利など、地方銀行を取り巻く環境は厳しさを増しており、同じ首都圏を地盤とするトップ銀行同士が協力関係を結ぶことで、地銀の新たなビジネスモデルを構築する狙いがある。

 今回はあくまで業務提携だが、将来的には資本提携についても視野に入れ、協議を進めていくものとみられている。