【ワシントン】米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は10日、ここ数週間で経済見通しは改善していないとの見方を示した。今月末の連邦公開市場委員会(FOMC)でFRBが利下げに踏み切る可能性があることを示唆した。  パウエル氏は先月政策金利を据え置いた後、貿易政策や世界経済成長の鈍化で曇っている経済見通しが改善しない場合は利下げもあり得るとの考えを強く示唆していた。  パウエル氏は同日午前の下院金融サービス委員会での証言原稿で、先月の会合以降「貿易摩擦を巡る不透明感や世界経済の力強さへの懸念が引き続き米国経済の見通しを圧迫しているようだ」と指摘。