オンラインの料理宅配サービスは、いったい誰が誰に貢献しているのかますます分からなくなっている。米国ではオンライン料理宅配市場の熱気は健在だが、キーバンク・キャピタル・マーケッツのデータからは、宅配サービスを提供するレストランの軒数が伸び悩んでいる可能性がうかがわれる。これは業界全体の長期的な成長を抑えかねない。レストランの選択肢の多さは宅配アプリの普及の鍵を握っているからだ。料理宅配アプリへの資金流入は続いている。シティリサーチによると、2018年初め以降、未上場企業のドアダッシュとポストメイツはそれぞれ18億ドル(約1940億円)と4億5000万ドルを調達した。未上場企業に加えグラブハブや米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズなど上場企業もシェア争いにしのぎを削る中、こうした資金の大半はマーケティングにつぎ込まれている。