ホワイトハウスと米航空宇宙局(NASA)が計画しているカプセル型有人宇宙船の年内の打ち上げは、実現が難しくなっているようだ。政府や航空宇宙産業の関係者らが語った。カプセル型有人宇宙船を2019年中に打ち上げるという目標は、トランプ政権が推進する宇宙探査プロジェクトの大黒柱となってきた。NASAの幹部らは民間のパートナー企業と協力して2024年までに月面に米宇宙飛行士を送り込む最初の一歩と見ていた。だが技術的な課題や連邦政府による安全性の承認に時間がかかることを考慮すると、国際宇宙ステーション(ISS)へ飛行士を輸送する目的で民間が開発する宇宙船は、年内の初飛行が厳しい状況になっている。米実業家イーロン・マスク氏の宇宙開発企業、スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(スペースX)では、4月に宇宙船「ドラゴン」の地上試験中に事故が発生。同社の飛行信頼性担当者ハンス・ケーニヒスマン氏は15日、年内の有人飛行はまだ可能だとしつつも、実施を想定することは「難しさが増している」としていた。
米有人宇宙船、年内の打ち上げ厳しい状況に
有料会員限定
あなたにおすすめ