独身、彼ナシ、金ナシの楽しくも切ない毎日をつづったコミックエッセイ「毎日がおひとりさま。」が好評を博しシリーズ化したフカザワナオコさん。結婚後、共働きでお互いの年収も知らない夫婦の家計と老後のお金のことを真剣に考えて、体験したことをまとめた本『45歳、結婚3年、お金オンチの私にもわかるように家計と老後のことを教えてください!』が、発売されました。お金初心者や、「何かやらないといけないのかも?」と迷う読者に好評ですが、今回は、フカザワさんと旦那さんのハッチーさんにその後の家計や投資についてのお話をうかがうことになりました。
(編集協力:橘田佐樹、撮影:宇佐見利明)
家計相談の効果ばつぐん!
「2000万円問題」も冷静でいられた
―――家計診断をして1年経ったっていうことで、今回はその後の変化などをうかがいたいな、と。
フカザワ:そうなんですよね。本が出たのは今年の3月なのですが、お会いしたのが昨年の5月ぐらいかな? おすすめされたフリーランスの退職金と言われる『小規模企業共済』を、割とすぐ申し込んで始めました。月2万円なので、今、1年で24万円くらい貯まってます。
―――おお~!もう24万円! そうやって聞くと、コツコツ貯めるって大事ですよね。
深田:おめでとうございます。
フカザワ:本当、自分でもびっくりですよね。1年あっという間だったなと思って…。
深田:言われたことをやってみて、生活は苦しくなってないですか?
フカザワ:大丈夫です(笑)。
深田:良かったです。旦那さんのハッチーさんは何か変わったことあります?
ハッチー:日々の生活は特に変わらないんですけど、この1年は気持ちが変わりました。将来に向けてやってるんだっていう、安心感というか(編集部注:ハッチーさんは、つみたてNISAを始めています)。
フカザワ:そうそう、むやみに不安がらないようになったかも。
ハッチー:今回の2000万円問題(老後の生活は、年金だけでは2000万円不足するという報告書の話)が、たくさん報道されていて、それを聞いても大丈夫だったというか。でも。今までだったら、その話題に食いついてたと思うんです。
深田:「え、なんで? 2000万円って何!?」みたいな感じに?
フカザワ&ハッチー:そうそう(笑)
ファイナンシャルプランナー(CFP・1級FP技能士)[株式会社 生活設計塾クルー 取締役] ファイナンシャルプランナー(CFP)、(株)生活設計塾クルー取締役
1967年生まれ。外資系電器メーカー勤務を経て96年にFPに転身。現在は、特定の金融機関に属さない独立系FP会社である生活設計塾クルーのメンバーとして、個人向けコンサルティングを行うほか、メディアや講演活動を通じて「買い手寄り」のマネー情報を発信している。20年間で受けた相談は4000件以上。「すぐに実行できるアドバイスを心がける」のをモットーとしている。ダイヤモンドオンライン、日経WOMAN、講談社マネー現代等でマネーコラムを連載中。『サラリーマンのための「手取り」が増えるワザ65』『住宅ローンはこうして借りなさい 改訂7版』
生活設計塾クルー http://www.fp-clue.com/
――――でも、この本(リンク)の帯に「今から3000万円も貯める自信ありません!」って。漫画のコマが載ってますよね。
フカザワ:そう、だから、3000万円の衝撃があったので、2000万円は、「あ、やっぱり足りないんだよね?」みたいな。
ハッチー:深田さんの相談前・後みたいな感じですね。自分たちも勉強させていただいたので、あの2000万円って、数字もドーンと出ちゃっているけど、そんなにメンタルに影響なかったんです。前だったら「やばいよ…」って暗くなってたと思う。
フカザワ:「2000万円なんて無理だよ、うちらどうするの…」って。
深田:ちゃんと、自分たちの収支を出しましたからね。
フカザワ:はい。将来は、これだけ足りないというのが全部分かってたので、これぐらいの数字だよね、やっぱあの計算間違ってないねって。
ハッチー:本当そうですね。安心感はありますね。
深田:それぞれの家庭でまた金額が違いますからね。貯蓄額とか、生活費とか、年金の額も違ってきますし。
フカザワ:やっぱり、自分たちのことがわかっていると、お金に対しての不安は減りますね。