売れないバンドマンはひたすら金がかかるのだが、いよいよバイトを始める必要に迫られ、「では」とトラックの運転手を始めた。荷の積み降ろし以外の時間は運転席で1人になれるので、運転中や待機時間でボイストレーニングができるのである。結果、歌もたまに仕事を振ってもらえるくらいにはなれた。

 こうして見渡してみると、筆者の勉強事情は主に自分のスキルアップを狙ったものが中心である。あれこれつまみ食いしているせいでどの分野も極められていないのが情けなくあるが、そこそこのところまではなんとかこぎ着けているのが幸いといえば幸いか。

 時間のねん出の仕方は、「余暇の時間を勉強に充てる」というよりは、「勉強のために生活を丸ごと変える」という効率が非常に悪いもので、最近『東大生の勉強方法』といったノウハウ動画を視聴するにつけ、「自分は時間の使い方がつくづく下手だったのだな」と痛感するばかりである。

 根性論が美徳だった昭和育ちの筆者から見ると、効率を追求する新世代のやり方は非常にスマートで、「なぜそうしておかなかったのだ」と自分を呪いたい気持ちである。

 なお最近はDTM(パソコンを使った打ち込みの音楽)を勉強中である。

 デキる東大生に倣って、毎日少しずつでもいいので集中して取り組むスタイルに変えることにした。これなら子どもを寝かしつけたあとのヘロヘロな時間でも、無理なく続けていくことができる。社会人にお勧めしたい勉強法である。

趣味が勉強になったケース
ゲーム感覚で楽しむのが秘訣

 さて、自分語りがすっかり長くなってしまったが、他の人の勉強スタイルもしっかり紹介していきたい。

 長年趣味が「パチンコとウオーキング」だったAさん(43歳男性)は、数年前から勉強にはまっていて今や趣味が勉強といえるまでになった。

 たまたま見たテレビの教養番組で天啓を受けたそうである。宇宙を扱った内容のものであった。

「それまでなんとなく『宇宙ってすごいなあ』と思っていたが、その番組で『宇宙ってほんとすごいなあ!』と思わされた。自分が思っていたより格段にすごいことがわかったけれども、でも具体的にどれくらいすごいのかがいまいちわからなくて、『どれくらいのすごさか知りたい』と思ったのが初期衝動」(Aさん)

 で、宇宙について勉強を始めたのである。知れば知るほど宇宙はすごく、同時に謎が深まっていった。