残念な人、一流の人、その差は紙一重 ――あなたの成長を阻む「7つの壁」を打ち破り、人生を拓くための技法とは。 田坂流「成長の思想」をまとめた最新刊『なぜ、優秀な人ほど成長が止まるのか ― 何歳からでも人生を拓く7つの技法』より、本文の一部を紹介する。

「優秀」と言われる人ほど陥る「3つの落し穴」

明治の歌人、石川啄木が、歌集『一握の砂』で詠んだ歌に、
「友がみな われよりえらく見ゆる日よ……」
という言葉があります。

大学院での7年間の研究生活を終え、「7年遅れのランナー」として30歳で実社会に出た私もまた、この心境を味わいました。
職場で周りを見渡すと、上司や先輩はもとより、同年代の同僚たちも、皆、羨ましいほどに優れたものを持っていました。
当時の私にできることは、その遅れを取り戻すために、愚直に、仕事を研究し、自分のプロフェッショナルとしての成長に結びつけていくことだけでした。

しかし、そうした努力を続け、何年もの歳月を歩むうちに、予想もしなかったことですが、先を歩む人々の残念な姿を見ました。
それは、せっかく優れたものを持っているにもかかわらず、なぜか、成長が止まってしまう、上司や先輩、同僚の姿でした。
そして、後に、マネジメントと経営の世界を歩み、深く感じたことは、

優秀な人ほど、成長が止まってしまう

という「逆説」でした。

では、なぜ、優秀な人ほど、成長が止まってしまうのか。
なぜ、そうした「逆説」が起こるのか。

その理由は、優秀な人ほど、次の「3つの落し穴」に陥ってしまうからです。

第1は、「学歴」という落し穴。第2は、「実績」という落し穴。第3は、「立場」という落し穴。

では、これは、どのような落し穴か。