もはや血眼になってチラシを見比べて10円でも安い価格のスーパーをみつけ、駆けずり回るのは過去の買い物スタイルとなりつつある。

チラシ特売が退潮し
増えている「毎日安売り」

 チラシ特売の退潮とともに、流通業界で台頭してきているのが「エブリデイ・ロー・プライス(EDLP、毎日安売り)」という価格戦略だ。

 チラシや店舗の運営経費を徹底的に省き、浮いた経費を原資に店頭売価を引き下げるというやり方で、文字通り「毎日が安売り日」ということになる。

 少なくともEDLPは一度設定した低価格の売価は1年、2年と続け、あの店はいつ行っても安さは変わらないと認識してもらい、安心感を得て初めて成立する運営方法。最近、そのEDLP手法をとるスーパーや、専門店が確実に増加している。

 それもただ広がっているだけでなく、チラシ特売を駆逐しているばかりか、EDLPを武器にライバルも駆逐しながらシェアを拡大するところが増えている。

 国内のスーパーでは、EDLPで先行してきたのは首都圏で食品スーパーを展開するオーケーだろうが、そんなオーケーも真っ青なのが九州を地盤に勢力を伸ばし“東征”を続けるドラッグストア大手のコスモス薬品である。

 コスモス薬品は徹底した食品の安売りで、あっという間にドラッグストア業界1位のツルハホールディングス(HD)、2位のウエルシアHDに迫る3位(2019年5月期決算)に浮上した。

 長らく首位の座にあったマツモトキヨシHDさえも抜き去った。M&A(企業の合併・買収)で規模を拡大しているわけでもないから、その成長力はすさまじい。

 8月14日、マツキヨHDとココカラファインが経営統合で協議に入ると発表したのも元はといえばマツキヨHDがコスモス薬品に抜かれたのが要因とみられている。「マツキヨにとってはショックだったのだろう。1位への返り咲きを狙ったためではないか」(業界関係者)といわれるほどだ。