介護単身赴任は
「おひとりさま体験」の機会

 実家といえば「女房が親の介護で里帰りしたままずっと帰ってこない」「定年後は故郷の家に戻って高齢の親の生活支援中」のケースは名目の立つ公然たる別居期間になります。

 平成28年度厚労省の生活基礎調査によれば、主たる介護者は住民票上の同居家族58.7%、別居家族12.2%。介護者で最も多いのが60代で男28.5%、女33.1%。内訳は配偶者25.2%、息子か娘が21.8%です。

 遠慮が必要な嫁よりも、気兼ねしないですむ実の娘にそばにいてほしいというのが心細くなっている高齢者の本音。定年後ならなおのこと、遠方でも「時間があるんだから、しばらく滞在したらいい」とアテにされるでしょう。

 子育てがとうに終わっている娘は最も頼られる存在ですから、なかなか手放してくれません。

「旦那さまに不自由させて申し訳ない」と言う嫁の親の矜持はとうに昔話になりました。期間の長さにかかわらず、介護単身赴任はやがてくる老後の予習みたいなもの。故意か偶然かは別にしても「おひとりさま体験」と前向きにとらえて、来し方行く末や自分の本音を見つめる機会になるでしょう。

ケチと
セクハラ・モラハラ・パワハラ亭主は大嫌い

 今まで相談室や講演会、集会などで聞かされた「夫の嫌いなところ」「ガマンできないところ」を集めたら百科事典ができそうです。モラハラ、パワハラ、セクハラと社会でやれば刑務所入りもありうる言動に「見ざる、言わざる、聞かざる」で無視するか、「妻子を路頭に迷わせなければあとはスルー」のATM機能を重視するか、キレて実家に帰るか、対応も百人百様でしたね。

 海外出張の荷造りを手伝って「コンドームが入っていないぞ」と怒鳴られた妻や、友人や仲間の前で「うちのブスは」を連発されてトラウマになった妻もいました。

 心を傷つけているのに、自分ではジョーク、ユーモア、謙遜と思い込み、自分ワールドの中にいる妻は定年後でも夫にベタ惚れで、何があっても見捨てたりしないと根拠もなくこだわっているから始末が悪いのです。