社長はすぐに瀬谷に電話を入れると、柳川部長の退職を伝え、瀬谷に退職を考え直して戻ってきてほしいと説得した。瀬谷は社長の申し出を受け入れ、またA社で頑張ることにした。

トンデモ上司に
振り回されないようにするには

 筆者に寄せられる職場のトラブル相談の中でも、本ケースのように、上司に対する不満が原因となっているケースは少なくない。皆さんの職場でも以下のような上司はいないだろうか?

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SNSで会社や取引先の誹謗中傷を垂れ流す若手社員、義務を果たさず権利ばかり主張する女性社員…等々、あり得ないようなトラブルを起こす「モンスター社員」が増殖している。彼らの対処法をわかりやすく解説。

・言うことが二転三転して振り回される
・自分には甘く、部下に対しては厳しく当たる
・何か問題が起きると部下のせいにして、自分は知らんぷりしている
・特定の部下に対してえこひいきする
・パワハラ・セクハラを平然と行う
・的外れな意見を言って、現場を引っかき回す
・休日、早朝、深夜お構いなくメールやLINEを送りつけてくる

 職場で100%満足できる人間関係はないだろうし、友人や恋人と違って、職場の人間関係は選べない。その中でたまたま自分の上司がトンデモ上司だったということもあるだろう。

「過去と他人は変えられない」というが、トンデモ上司を変えるのは不可能に近く、基本受け流していくしかないだろう。人間的に未熟な人が上司である場合、「相手は子どもなのだ」と思って、時にはスルーしたり、逆手にとって上手く利用して成長するチャンスをうかがうなど、発想を変えてみてはいかがだろうか。一方で、自分自身のスキルを磨き、必要とされる人材になるように努力も怠らないようにしたい。

 いずれにしても、トンデモ上司に振り回されないように、自分自身をコントロールしていくことが重要だ。

※本稿は実際の事例に基づいて構成していますが、社名や個人名は全て仮名とし、一部に脚色を施しています。