【ワシントン】ドナルド・トランプ米大統領が仕掛けた対中貿易戦争は、2020年大統領選の明確な争点となりつつある。トランプ氏の強硬な通商姿勢が再選を目指す上で有利に働くとの共和党の主張は、金融市場の動揺と景気鈍化の懸念を受けて試練にさらされている。  ジョー・バイデン氏を含む民主党の各大統領候補は既に、トランプ氏の弱点となり得る国内での悪影響に注目している。その中には、関税の打撃を受ける企業や消費者、中国の対抗措置によって対中穀物輸出ができなくなった農家などへの影響が含まれる。