ドナルド・トランプ米大統領が仕掛けた対中貿易戦争は、2020年大統領選の明確な争点となりつつある。トランプ氏の強硬な通商姿勢が再選を目指す上で有利に働くとの共和党の主張は、金融市場の動揺と景気鈍化の懸念を受けて試練にさらされている。ジョー・バイデン氏を含む民主党の各大統領候補は既に、トランプ氏の弱点となり得る国内での悪影響に注目している。その中には、関税の打撃を受ける企業や消費者、中国の対抗措置によって対中穀物輸出ができなくなった農家などへの影響が含まれる。民主党候補の中で支持率首位のバイデン氏は20日、アイオワ州ウォーレン郡で「これは米国の農家を崩壊させている」と指摘。「この州、この国全体でどれほど多くの農家が、こうした関税政策によってすべてを失い、農場を失う恐れに直面しなければならないのか」と語った。
対中貿易戦争、トランプ氏再選への危険な賭け
金融市場の動揺と景気悪化懸念がトランプ氏の強硬姿勢を試す
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