第5世代移動通信システム(5G)対応スマートフォンの販売に弾みがつくまでには時間がかかるかもしれない。それでも、対応スマホが抱える複雑さは遅かれ早かれ、一部の半導体メーカーに恩恵をもたらすだろう。通信業者は既に米国や中国、韓国などで5Gサービスを導入している。ただ、接続できる地域は依然として限られている上、対応型のスマホは高額だ。モバイル端末販売で世界最大手のサムスン電子の幹部は先週の業界イベントで、年内に400万台超の5G対応端末を販売する見通しを示した。かなりの台数に思えるかもしれないが、米調査会社IDCの推計によればサムスンの年間出荷台数である約3億台の1%強にすぎない。とはいえ端末向けRF(高周波)チップを供給するブロードコムやコルボ、スカイワークス・ソリューションズにとって、5Gは大きな機会となる。
5G対応スマホの複雑な事情、半導体メーカーに追い風
有料会員限定
あなたにおすすめ