米通信大手ATTは衛星放送事業「ディレクTV」の分離を検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。メディア複合企業を目指し何年もかけて事業を拡大してきたランドール・スティーブンソン最高経営責任者(CEO)にとっては戦略の急転換となる。関係者によると、ATTはディレクTVの分離・上場や、ディレクTV資産を同業ディッシュ・ネットワークと統合させるなど、さまざまな選択肢を検討している。最終的にはディレクTVを保有し続ける可能性もある。視聴者のテレビ離れが進む中で同社は苦戦しているものの、依然としてキャッシュフローや顧客数で親会社にかなり貢献している。ATTは2015年にディレクTVを490億ドルで買収した。だが衛星放送事業が縮小する中、アクティビスト(物言う株主)のヘッジファンド、エリオット・マネジメントは先週、32億ドル相当のATT株の保有を公表し、戦略変更を求める報告書を提出したことを明らかにした。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は先日、エリオットが投資家に対し、ATTはディレクTVを売却すべきとの考えを示していると報じた。
AT
有料会員限定
あなたにおすすめ