次のトップを決める日産指名委員会の豊田正和委員長によると、すでに社内外から10人程度に絞り込んでいるという。日産社内からであれば、日産のEC(エグゼクティブ・コミッティ)メンバーからが最有力と言われる。

 この中で、関潤専務執行役員(58歳)が候補として急浮上している。関専務は、防衛大学校出身であり、大手民間企業役員としては異色の存在。

 前任は中国を統括し、現在は「傷んだ業績のリカバリー担当」であるが、次の日産のリーダー役として求心力はあるのか、ルノーとの交渉役の大任を果たせるか、本当に適任の人材なのか、その能力は未知数である。

 その指名委員会に、ルノーのジャンドミニク・スナール会長が名を連ねていることも気になる。ルノーから再び日産のトップを送り込む可能性は低いが、「スナール会長が了承する人材」でなければならないということである。

 そして、誰が次の日産トップになっても、業績の立て直しが急務だ。本業のもうけを示す営業利益は、この4~6月業績で16億円(前年同期比99%減)と赤字スレスレの状況に陥った。今期の売上高営業利益率はわずか2%にとどまる。

 ゴーン体制下でのグローバル拡大路線は、過剰投資の反動で新型車の開発が遅れるという悪循環となった。国内での新車投入は、ここ3年間で2車種しかない。その一方で、ルノーの今上期業績も日産連動で50%減となっている。

 すでに、第1四半期決算発表直後に西川社長から1万2500人の人員削減、世界の工場閉鎖を含む生産1割減の大リストラ策が発表されている。

 これは、90年代末の旧日産の経営破綻寸前から、ルノーとの資本提携によって断行したゴーンリストラと似通ったものがある。