マネーの未来は、既に人々が持っている現金のデジタル版かもしれない。世界が何十年も前から知っている通貨制度が覆される可能性もある。中央銀行や政府は自国通貨の「デジタル化」というアイデアに一段と乗り気になっている。それは紙幣やコインがなく、バーチャルでのみ存在し、どこででも受け入れられるマネーを発行することを意味する。恐らく最も重要なのは、各国のデジタル通貨が競う世界は新種の通貨戦争の舞台になり得ることだ。米ドルという通貨は1920年代以来、世界を支配してきた。だが各国のデジタル通貨によって、国境を越える資金移動がより速く安くなれば、ドルに対抗し得る通貨が台頭し、世界経済に対するドルの並外れた影響力を懸念する国や金融当局に受け入れられる可能性もある。
次の通貨戦争、デジタル通貨vs.ドル
中央銀行は自国通貨の「デジタル化」に乗り気になっており、実現すればドルに対抗し得る通貨が台頭する可能性も
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