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2人にひとりががんになる時代。がんを防ぐのは容易ではないが、 原因がわかれば手を打てる。その好例が「感染で起こるがん」だ。AERA 2019年9月23日号から。
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日本人に発生したがんのうち、男性では半分以上、女性でも約3分の1は「何らかの対策をすれば予防が可能だった」とされている。そのうち、喫煙と並ぶ二大原因が、細菌やウイルスの感染によるがんだ。国立がん研究センターの社会と健康研究センター予防研究部部長の井上真奈美医師はこう話す。
「女性では感染によるがんが第1位で17.5％を占め、男性も22.8％で喫煙に次いで第2位となっています」
日本人のがん発生に関係する主なウイルス・細菌（AERA 2019年9月23日号より） 拡大画像表示
感染が原因となるがんの代表格が、ピロリ菌による胃がん、肝炎ウイルスによる肝がん、ヒトパピローマウイルス（HPV）による子宮頸がんだ。いずれの菌やウイルスも、感染したら必ずがんになるわけではない。だが、これらのがんにかかる患者は、高確率で感染していることがわかっている。
たとえば胃がん。日本では胃がんになった人のほとんどにピロリ菌の感染があり、感染から萎縮性胃炎を経て胃がんに罹患している。
