1処方・1分類ならほぼ同額
スイッチOTC vs.診療費+薬剤実費

 試しに、1処方・1分類で個人の負担を試算してみよう。「花粉症なので薬をください」といえば、面倒な問診抜きでとりあえず抗ヒスタミン薬を処方してくれる――患者から「あの先生はこっちの言うこときいてくれるよ~」と評価されがちな“OTC処方医”なら、再診料や外来管理加算、処方料、処方せん料、調剤薬局で支払う調剤基本料、調剤料などを加えても、窓口で支払う負担額は、OTCを利用した際とほとんど変わらない。交通費や病院での待ち時間などを考えると、市販薬でなんとかなるなら受診しなくても、と思う方は少なくないだろう。

 ただし、健保連の推測にもあるように、こうした試算に納得する人たちはすでにOTCを利用しているのではないだろうか。今現在、軽症でも病院を受診している人たちは、何かの事情でOTCへのアクセスが不便であるか、病院を受診している安心感など薬剤費以外の理由が大きいように思える。

 日本医師会は今回の健保連の主張に対する不快感を隠さない。8月23日に行われた記者会見(松本吉郎常任理事)では、OTCの購入価格と受診した際の医療費を単純に比較していることに対し「医師、薬剤師の技術の対価は不要であると言っているに等しく、言語道断」と批判している。