中国版のテスラは今、「故障車レーン」にいる。ニューヨーク証券取引所に米国預託証券(ADR)を上場する中国の電気自動車(EV)メーカー、上海蔚来汽車(NIO)。NIOが発表した4-6月期(第2四半期)決算は、純損益が32億9000万元の赤字となった。赤字幅は前期から25%拡大した。その一因は、6月に行ったバッテリー問題による4803台(総納車台数の約4分の1に相当)のリコール(回収・無償修理)にある。しかし、この費用を除いても、粗利益率は依然マイナス10.9%だ。24日に予定されていた決算電話会見を予定時刻のわずか数時間前にキャンセルしたことも、投資家の不安を一段とあおった。決算と会見取りやめを受け、NIOのADRは20%急落。同社は即座に会見を25日にスケジュールし直した。